外耳炎

外耳炎とは？

　外耳道に発生した皮膚炎です。

 

 

外耳炎の症状は？

　主要症状は痒みです。炎症が進むと痛みを伴います。

　・首を振る　・後肢で耳の周囲を掻く　・耳を下にして首を傾ける

　・耳介が赤くなっている　・耳垢を多く分泌している　・悪臭が伴う

　・痛みのため飼い主さんにさわらせなくなり攻撃的になる事も

 

素因は？

　外耳炎は、皮膚炎と同じようにさまざまな素因があります。

耳の構造　　　⇒ 多湿　　　　　⇒ 不適切な治療　⇒ 耳道の閉塞　　⇒ 全身疾患　　　⇒

耳道が狭い・耳道の毛が多い・垂れ耳 入浴後・高温多湿 綿棒による刺激・刺激性の薬剤 腫瘍・炎症性増殖 アレルギー性皮膚炎・脂漏性皮膚炎など

耳の構造…コッカーやラブラドール、シーズー、プードル、ダックスなどの垂れ耳の犬種は外耳道の換気が不十分で、特に夏場の高温多湿により真菌、細菌感染を起こし、外耳炎になりやすくなります。また、耳道内に毛が多い場合もなりやすくなるのでこまめに抜いてあげましょう。

多湿…水浴の際に耳道内に侵入した水がうまく排出されずに残って浸潤した場合。

　　　耳垢の貯留や腐敗による刺激などが挙げられます。

全身疾患…脂漏体質の動物では耳垢腺の分泌が活発になり、その結果として外耳炎をおこしやすくなります。

さらに、腫瘍や炎症により耳道自体が肥厚してしまい、その結果として耳道の閉塞が起きた場合も外耳炎になりやすくなります。

 

原因は？

寄生虫　　　⇒ 微生物　　　⇒ アレルギー　⇒ 角化異常　　⇒ そのほか　　⇒

ミミヒゼンダニ・ニキビダニ・疥癬虫など 皮膚糸状菌・マラセチア・ブドウ球菌など アトピー性皮膚炎・食物アレルギーなど 先天性角化症・甲状腺機能低下症など 免疫介在性疾患・異物など

寄生虫…特にミミヒゼンダニによるものが多くみられます。

　　　　ミミヒゼンダニは母親を通して新生子に感染します。また、特に

　　　　ペットショップや繁殖所などの高密度の環境下では集団的に発生する

　　　　可能性があります。

微生物…特にマラセチア酵母菌が多くみられます。

　　　　常在菌(かならず持っている菌）ですが、耳道のいくつかの疾患に伴い二次的に

　　　　増殖しさらに外耳炎を悪化させていきます。

アレルギー疾患…アトピー性皮膚炎や食物アレルギーにおいて、皮膚炎が全身にみられる

　　　　　　　　とともに耳介や耳道内にもおよび、外耳炎となります。

角化異常…甲状腺の機能低下により脂漏性皮膚炎を併発し、その結果として耳垢腺の分泌

　　　　　が盛んになり、炎症が起こります。

免疫介在性疾患…自己の皮膚を異常とみなして攻撃する結果、炎症が引き起こされ、

　　　　　　　　外耳炎を併発することがあります。

外耳炎のケアについて

正しい洗浄や薬剤の投薬を覚えましょう！